ラタマキュー系は、ドラッグを核にシングルストロークと組み合わせた複合パターン群です。「ラタマキュー(Ratamacue)」という名称自体が、そのリズムの語感を表しています。
「ラタ(ドラッグの装飾2打)・マ(シングル)・キュー(アクセント)」
この語感が、パターンの構造を体感的に表しています。
6つのラタマキュー系ルーディメンツ
シングルラタマキュー(Single Ratamacue)

ドラッグ+シングル3打の4打構成(llR L R L / rrL R L R)。ドラッグ系の「レソン25」にシングル1打が加わった形です。
「ラタ(ll)・マ(R)・キュー(L)・タ(R)」のリズム感で覚えると体に入りやすいです。
ダブルラタマキュー(Double Ratamacue)

ドラッグが2回登場する構成(llR llR L R L / rrL rrL R L R)。シングルラタマキューの前にドラッグがひとつ追加されます。
トリプルラタマキュー(Triple Ratamacue)

ドラッグが3回登場する最も長い構成(llR llR llR L R L / rrL rrL rrL R L R)。ドラッグの連続した精度と、最後のシングル3打への滑らかな移行が求められます。
シングルラタマキューの変形(1・2・3)
PASの40ルーディメンツにはラタマキューの変形が含まれており、アクセントの位置やシングルの数を変えたバリエーションが存在します。
ラタマキューの音楽的な役割
ラタマキューは、その複合的な構造からフレーズのつなぎ目や転換点で効果を発揮します。
- フィルインの「助走」として使う:ドラッグ部分が勢いを作り、最後のアクセント音がビートの頭に来る
- 3連符グルーヴへの組み込み:ドラッグを含む6打パターンが3拍に対応する
- スネアソロでの色彩変化:フラム・パラディドルとの対比でダイナミクスに幅を作る
※ スピーカーでご使用の場合はマナーモードを解除してください
LESSON 1:シングルラタマキューの習得
まずドラッグのシングルドラッグタップが安定していることを確認します。
Step 1:ドラッグ部分だけを繰り返す(llR / rrL)
Step 2:シングルを1打追加する(llR L / rrL R)
Step 3:シングルをさらに2打追加してシングルラタマキュー完成(llR L R L / rrL R L R)
BPM 50〜60から始め、ドラッグ→シングルへの移行がスムーズになるまで練習します。
LESSON 2:ダブルラタマキューへの拡張
シングルラタマキューが安定したら、頭にドラッグをひとつ追加します。
シングル(llR L R L)から始め、頭に llR をもう1つ加えてダブル(llR llR L R L)に拡張します。2つ目のドラッグの直前(最初のドラッグの主音のすぐ後)で、素早く次のドラッグを始めることがポイントです。
LESSON 3:フレーズへの組み込み
4/4拍子の4拍目のフィルとしてシングルラタマキュー(llR L R L)を使います。
1〜3拍目は8分音符のビートを維持し、4拍目でシングルラタマキューを入れて次の1拍目へつなげます。ドラッグの装飾音がフィルの入りに「引きずる感触」を与え、フィルがより効果的に聴こえます。
ルーディメンツ全体を俯瞰して
ラタマキュー系まで到達したとき、ルーディメンツ全体の構造が見えてきます。
- シングル系:均等さとスピードの基礎
- ダブル(ロール)系:連打と速さの拡張
- パラディドル系:シングルとダブルの統合
- フラム系:1音装飾による表情
- ドラッグ系:2音装飾による密度
- ラタマキュー系:装飾と複合パターンの統合
それぞれが独立した技法ではなく、ひとつの連続した体系として積み上がっていることがわかります。
教材リンク
STICK FLOW Vol.2
ラタマキューの土台となるアクセント・ダブルストロークを段階的に習得できる初〜中級者向けワークブック。
アレクサンダー・テクニーク+ドラム
複合パターンを「意図の連続」として捉える視点が、ラタマキューの流れを自然にします。
The All American Drummer(Charley Wilcoxon著)
当レッスンでも使用しています。26のアメリカンルーディメンツを収録した定番教材。

