アレクサンダー・テクニークとは
F.M.Alexander
アレクサンダーは 1869 年にオーストラリアのタスマニアで生まれ、開拓者のバックカントリーステーションという妥協のない環境で育ちました。若い頃、彼はメルボルンに移り、演劇、特にシェイクスピアの朗読に強い興味を持ちました。
しかし、演じているうちに度重なる声の喪失により彼のキャリアが脅かされ始めました。医学的なアドバイスは効果がなく、彼は自分の手で問題を解決することに決めました。
彼は暗唱中に何かをしていたことが問題の原因に違いないと推測し、それが何なのかを調べ始めました。
彼は何ヶ月もかけて、鏡を使いながら、どのように 暗唱するかを研究しました。彼が話すときに頭を後ろに引き、下げたりしていることを発見し、この緊張は、何かをしようと思った瞬間から全身に引き起こされる習慣的な誤用の織り成す一部であることがわかるようになりました 。
その誤用が彼の 行動を支配し、潜在意識に根付いていたため、変化することができず、それが声の問題の原因だったと気づくことになります。
彼は自分の中でこの自動的な反応パターンがまったく起こらないようにするために何をしなければならないかを考え出しました。ついにその圧制から解放された彼は、意識的に指示された身体の調整を確立することができ、それが彼のあらゆる行動をより良いものへと影響を与えました。
新しい手順に従うことで、彼の発声の問題は解消され、特にその素晴らしい声、呼吸のコントロール、そしてステージでの存在感など、彼のパフォーマンスは大いに賞賛されるようになりました。
彼はまた、驚いたことに、常に問題を抱えていた全身の健康状態が大幅に改善されていることにも気づきました。人々は自分の困難を解決するために彼に助けを求めるようになり、すぐに彼は自分の新しいテクニックを他の人に教えることに専念するようになりました。
7つの原則
習慣とは
人は日常動作の繰り返しの中、多くの習慣を発達させています。
心身の不調の理由は?
習慣は発達するもの
でも小学校に上がるとどうでしょうか?
みんな机に向かって勉強します。その時正しい姿勢をしているでしょうか?恐らく集中力が切れたころ、背中は丸まり、頭とペンの位置がものすごく近づいて、そしてそれが段々当たり前になり、「何かを書くとき頭を押し下げる」という習慣を身に着けてしまいます。そのようなことの連続でさまざまな習慣を身に着け、早いころには中学生ぐらいで「肩凝ったー」なんて言い始めると思います。(※例えばの話です)
特別な体の使い方をすることはありません
今まで当たり前にやってきたことをやめて、レッスンを通して本来備わっている心身のバランスを取り戻していきます。そこには「正しい」といった概念はなく何かを行おうとすることもありません。
心身統一体とは
アレクサンダーテクニークでは心と体を切り離して考えず、統一体として捉えます。
例えば、慣れないステージで心が緊張しているときは体も緊張しています。
お風呂にゆっくり浸かり体がリラックスしているときは心もリラックスしています。
体が元気いっぱいの時は気持ちも晴れやかでとても活動したい気持ちになります。
こういった経験は誰しもしたことがあるので想像しやすいと思います。心は精神であり、自我であり、思考であり、自分という認識そのものですよね。その自己の認識、捉え方、解釈が変われば体の使い方も変わっていく。そのように考えています。
つまり体の誤った使い方を見直すには外面のみではなく、どう行おうとしているのか、どういうイメージを持っているかなど、自己の内面の部分もまとめて見直していくことがポイントとなります。
感覚はあてにならない
慣れ親しんだ感覚に頼らない
色々なことを習得していくとき感覚を意識して覚えていくと思いますが、もしその感覚が、本来行おうとしていることとズレていたら上手く習得できると思いますか?アレクサンダーテクニークのレッスンを通して感覚そのものを見直し再認識していきます。ただ、たとえ再認識してもそれはその日その瞬間のものなのです。
それほど感覚とは曖昧なものなので、それを土台として技術を積み重ねていくととても不安定なものになってしまいます。
大事なのは自己をよりよく使うための意識的コントロールであり、それが洗練されていくことで優れたパフォーマンスに繋がっていきます。
気づきとは?
苦手だからとむやみに猛練習しても解決しなかったことはありませんか?
難しいと感じたら
まずは自己観察
思い込みや無意識にやっていることに気づけたら変わります
抑制とは
「~することをやめる」
正しい姿勢を保ちつづけようとするのはしんどい
ですが
よくない姿勢をやめればつらくなりません。
こういった感じです。
結果を求めない
ATではend gaining(目的至上主義)をやめmeans whereby(手段重視)で取り組んでいきます。
方向づけとは?
脱力だけではありません
頭を前に上に
背中を長く広く
プライマリーコントロールとは
緊張と緩和のバランス
アレクサンダーテクニークを実践するには
必要なことをしているつもりが実際はしていない、必要なところを使いたくても自分で妨げている、などの状態に気づき、必要なものを如何に使うかという方向 を、自身に選択してゆけるということは技巧が内面性や自己主張と結びつき、技巧が完成されればされるほど、奏者の表現方法・表現内容の可能性が広がることになるのです。
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