ダブルストローク
ナチュラルスティッキング・チェンジアップ・アクセント・コントロールを習得できたらいよいよダブルストロークやロールに挑戦しましょう。
上記の3つだけでも多くの曲は演奏できますが、複雑なリズムパターンや高度なテクニックを習得するためにはダブルストロークを理解する必要があります。
リバウンドを使いこなす
詳しくは「リバウンド・ストローク」で解説していますが2段階の動きとリバウンドを織り交ぜることで「1ストロークで2打」打つことを可能にするテクニックです。習得することで今までの2倍のスピードのリズムを演奏することも理論上は可能になります。
2段階の動きには様々なスタイルがあり、正しいやり方は一つと断定することはできません。例えば
腕でのストロークから指でのストローク
手の2種類の動きによるストローク
上腕回旋のストロークから前腕回旋のストローク
などなど様々なメソッドがあります。音量やスピードによってもアプローチが変わってくるため一つのやり方に断定せずいろんなスタイルを取り組みましょう。
ダブルストロークの本質は先述の通り「1ストロークで2打」ですので暴論になってしまいますが「できたらなんでもいい」のです。その2打がちゃんとコントロールできるか、スピードやパワーが伴っているかを判断材料として研究してみましょう。
ロールとは
ダブルストロークをより高速で行う場合、手や指の動きが物理的に間に合わないスピードになっていきます。そのぐらいのスピードからは打面上でリバウンドをロールさせる必要が出てきます。
ロール(Roll)とは転がるという意味で、ボールがバウンドしながら転がっていくように打面上でリバウンドをザザザ・・・と細かく弾ませるテクニックを指します。その際の音粒が明瞭なのか完全に潰れているかで2つのやり方があります。
オープン・ロール
音粒が2打や3打とはっきり聞こえるように弾ませるロール
クローズド・ロール
正式にはマルチプル・バウンス・ロールと言います。プレス・ロールやバズ・ロールなどと呼ばれることもあります。自分でもザーっと完全にリバウンドを潰すような感覚で弾ませるロールです。
低速では1打ずつ確実にコントロールする方法をとり、高速ではリバウンドに頼るロールで行うというが基本になります。
グラデーション
たとえば自身の動きを赤、リバウンド側を黄色とすると、速度によってはオレンジ色の部分が存在します。さらに細かく言うと赤寄りのオレンジ、黄色寄りのオレンジといったように、速度や音量によってこのバランスは変わっていきます。
テクニックに境界を作るのではなくグラデーションになっているイメージで工夫していくと良いでしょう。
LESSON1
まず片手でそれぞれ練習しましょう。
1打目の余韻で打つというよりは「2打目の前にもう1打」という感覚を大事にしましょう。2段階のモーションを意識して1回のストロークでできるように。
LESSON2
シングルストロークとダブルストロークを切り替える練習です。
8分音符と16分音符のチェンジアップで行いましょう。
最初はゆっくりから丁寧に。
慣れてきたら様々な速さでそれぞれのコントロール方法を身に着けていきましょう。
LESSON3
次にグラデーションの感覚を身につけましょう。そうすることでよりテクニックの精度が上がります。メトロノームをつけず、だんだん速くしていきロールまで加速させ、最高速度に到達したら減速していきシングルストロークで2打ずつ打つところまでゆっくりします。なめらかな速度変化を目指し練習していきましょう。
LESSON4
ダブルストロークを様々なリズムに取り入れていく練習です。
教材の一部を紹介します。オリジナル教材ではこちらの譜例の他にも様々なエクササイズを紹介していますのでより確実に身についていきます。
ダブルストローク
練習帳
教則テキスト販売中!
ウェブサイトで公開している内容を基礎からしっかり習得していけるオリジナル教材を販売しています。(一部をウェブレッスンの画像として掲載しています)やってみたい練習だけご購入していただけるように項目ごとでも販売しております。是非ご利用ください。
おススメの教則本
SYNCOPATION
初級者から上級者まで、昔から愛されている教則本です。当レッスンでもオリジナル教材の補完として使用しています。とても安価で手にしやすい本ですので大変おススメです。中級者以上の方は読み替えすればさらにステップアップできる練習方法として使えます。
LESSON1~3が習得できればこの教則本の16~19ページを練習してみましょう。8分音符と3連符などの切り替えの練習に役立ちます。
STICKING PATTERNS
アクセントコントロールについては様々なメソッドがありますが、著者Gary Chaffeeさんのコンセプトもおすすめです。この教材では8分や16分のみでなく、3連や5連、7連といった奇数連符でも練習できます。難易度高めです・・・
ドラム練習の環境づくり | |
---|---|
基礎練習編 | ハイブリットルーディメンツ |
リズムパターン | |
奇数リズム | |
アレクサンダー・テクニーク | |
奏法解説 | リバウンドストローク 回外ストローク プッシュプル奏法 レギュラーグリップ |